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持続可能なオタ活を目指すアラサー女

【感想】いつか〜one fine day

【感想】いつか〜one fine day

原作は映画『One Day』でミュージカルになってます。
初演もちょっと気になってたのですが、観に行けず終わっちゃったので今回こそ!!とシブゲキで観てきました。
 
ストーリーの主軸には生と死があって、なかなかメンタルに来るしアホほど泣くのですが、観終わったらどこか心が軽くなっている素敵な舞台でした。
約2時間の上演時間中1時間半くらい泣きます。
話分かってても泣きます。むしろ次つらいところだ!とフライングして泣く。
 
お話もいいのですが、歌の力が本当に強くて聞いていて引き込まれる歌声の役者さんが集まってます。
しかも生オケ。良いところしかない。
 

あらすじ 

保険調査員のテル(藤岡正明)は後輩・タマキ(大薮丘)の担当だった仕事を引き継ぐよう新任の上司・クサナギ(藤重政孝)から命じられる。それは交通事故で植物状態の女性・エミ(皆本麻帆)の事故の原因を調べるというもの。しかし、エミの代理人・マドカ(松原凜子)と友人・トモヒコ(西川大貴)は調査に非協力的で敵対。仕事が進まないなか、病死した妻・マキ(浜崎香帆)のことをまだ整理できずにいるテルに声をかけてきたのは、意識がないはずのエミだった。俄かには信じがたいと思いながらも自分にしか見えないエミと交流を重ねるうちに、事故の陰に幼い頃にエミを捨てた消息不明の母親・サオリ(土居裕子)の存在が浮かび上がってくる。

www.consept-s.com

 
 
ここからネタバレ含みます。

 

感想

登場人物のそれぞれの思いが、いつ誰が持ってもおかしくないものの感じがして不思議。
 
自分を捨てたお母さんに会いにいったのに、母親じゃないと言われてみじめで恥ずかしくて、そんなこと誰にも言えるわけないって自暴自棄になってしまったエミも。
 
病気が治らないなら死にたいと訴える妻を、自分の悲しみを優先して『頑張れ』と縛り付けてしまったテルも。
 
主題歌でもあるけど、正解がどこにあるかなんて分からないことばかりでその時にはわからないし。
 
でもエミが生き抜く姿を見送ることで、テルの心も少し晴れたんだろうか。
 
 
あとは社畜をしているとこのあたりもすごく刺さる気がします。
 

 

 
 
タマキは特に、普通の若手社員の気持ちを代弁をしてくれているというかわかるとしか言えない。

『今更どうすればいいかわからない。会社を辞める勇気もない。』

明確なビジョンもまだみえないし、辞めて通用するだけの力があるかも分からなくてぐだぐだしてる自分に言われてるようでぐさっときました。
 
タマキは大薮丘くんでしたが歌上手くなってて感動。
全国立海の頃もめっちゃ上手くなってるーと思ったけど更に。すごいなあ。
あと日替わり頑張ってました。
2時間中1時間半泣くなかの癒し。
 
 

 好きな曲

『私を見て』

エミが見えるようになったテルを追いかけ回す曲(?)
皆本さんの曲への感情の乗せ方がすごいんだけど、この曲が特に好き。
なんかもうディズニープリンセスって感じの多幸感。
他のキャストさんたちもダンサーとして出てきて楽しい。
みんなやたら生き生きとしてる。楽しい。
 

ロミオとジュリエットハムレット

トモとエミが一緒に作ってた曲。
お話的にも一番泣いてる時にかかるので、ここまでですでにぼろぼろ泣いてるのに更に泣く。
最後の藤岡さんの

物語のようにシンプルに生きてみたい

の柔らかい歌声でまた泣く。(すぐ泣く)
 

『いつか』

メインテーマ曲っていうのか。
日々感じる生きづらさとか先の見えなさとかを、いつか最後には晴れるはずと少し希望を残してくれる曲。
オープニングも含め2回かかるけど、2回目はもうボロ泣きしてる。
いつかまたこの曲に劇場で出会いたいなと思う。
初演バージョンがYouTubeで聴けました。
 
 
 
現代が舞台ってこともあるかもしれないけど、登場人物の気持ちがどこかしら自分にもわかる部分があるからか、没入感がすごい舞台でした。
劇場を出て街中に入ってもまだ舞台の余韻が残ってる。
外に出たら雨の日も雨上がりの日もあったけど、それすらもなんか余韻の一部というかそんな感じで。
6月に観られて良かったなと思います。
 
いつかまた次があったら観に行きたい舞台でした。
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